【SET LIST】 M1 リフレインガール M2 ラブロマンス
オープニングアクトとして「ビクターロック祭り2024」の幕を切って落としたのは、オーディション「ワン!チャン!!~ビクターロック祭り2024への挑戦~」でグランプリに輝いたtight le foolだ。2023年4月に結成されたばかりの福岡発の4ピースバンド。朝一番に会場に駆けつけたロックファンの温かな拍手に迎えられたメンバーは、挨拶代わりにジャーンと一発鳴らしてみせた。そのみずみずしいサウンド、金髪が眩しいフロントマンRIKU(Gt/Vo)が叫ぶ数々の言葉からはバンドの気合いが伝わってくる。1曲目は「リフレインガール」。RYOTA(Dr)、KENSHIN(Ba)が織り成す軽快なリズムに手拍子が起き、TAKUMI(Gt)が体を動かしながら楽しそうに紡ぐフレーズが、観客の心をもっとオープンにさせる。曲中RIKUが「盛り上がってるか、ロック祭り!」と投げかけた頃には、バンドの鳴らす音に誘われてか、フロアには開演時よりも多くの人が。ここでRIKUは「こんな景色を見られて、音楽やっててよかったなと思っているんですけど、今日の経験を自慢じゃなくて自信に変えてもっと高く飛びたいなと思ってます」と意気込み、コール&レスポンスを実施。演奏を止めて観客に歌を任せたクライマックスでは、〈一切合切金輪際もう関わらんといて〉というフレーズが会場に響いた。
「もう最後だけど僕たちの全部を届けて帰ります!」という言葉通り、「ラブロマンス」を全身全霊で鳴らしきり、ステージをあとにしたtight le fool。"等身大の音楽をあなたに"をテーマに楽曲を奏で、恋愛ソングで共感を集めつつある彼らだが、心から音楽を楽しむ4人の気持ちがダイレクトに伝わってくるライブも素敵だった。去り際にはRIKUが「愛してるぜー! 次はメインアクトで戻ってくるよ!」と宣言。ここから終演までライブを楽しむオーディエンスに対し「ビクターロック祭り、まだまだここから一緒に楽しんでいこうね」と伝えつつ、大きく手を振るメンバーはとてもいい笑顔だった。
TEXT by 蜂須賀ちなみ
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